渚にて

「外に出てばっかりじゃなく、部屋で自分を解放して
太宰に浸るっていうのも佐藤さんには必要な癒しなんだね」


癒しという言葉が嫌いだ
癒される為には傷ついていなければいけないから
私の周りには優しい人が多くてつい懐に倒れこんでしまう
調子が悪ければ安否を気遣って電話をくれる人も居る
へこんでいれば叱咤して背筋を伸ばしてくれる人も居る
塞ぎ込めば外へ外へと引っ張り出してくれる人も多い
私は幸せだ
でも少しだけ窮屈になってしまった


mixiはマーチンに乗っ取られてしまった
ちょっと偽り過ぎた
・元気で
・明るくて
・気が強く
・音楽(ミッシェル)が一番
という自分は佐藤ではなくマーチンだ
一寸「佐藤」と「マーチン」と分離し始めている


カウンセリングをしながら「自分」が崩れ始めているのに気付いた
「娯楽小説」と「純文学」と「漫画」と「音楽」と少しの「映画」があって、
それを少しずつ吸い込みながら「イラスト」を描いていくのが何となく、自分。
それでいい。